★★地獄のラクダ・レース!-連載!ラクダ・レース遠征記(20)


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さて、出走経験のないラクダに乗ることになったわけですが、
そうなると、気を付けたいのは鞍(くら)の確認。



暴れたり、揺れたりすることが容易に想像できるので、
持ち手が丈夫かどうか、鐙(あぶみ)までのストラップの
長さは自分の足の長さに合って快適かどうかなどのチェックは必要。



まず持ち手。十分に頑丈そうなのだけど、やや長い。
長いとそれだけ体の揺れ幅が大きくなるので短くしたいのだけど
そんなこと出来ない。鞍を作り替えない限りは、、、、、。



次に鐙(あぶみ)までの長さ。これは、どう考えても自分には短すぎ!
こんな長さで乗ったら、どれだけ姿勢を低くしても重心が上に
なり過ぎて、振れまくるに決まってる。危な過ぎ!
長さを調節するのはベルトなので、最大限に長くしてくれ、と
頼んだのだけど、どうやらベルトの穴が既に最長になる穴だとか、、、、、。
長いベルトに交換してくれと言いたい所だったが、もう出走直前。



はい、諦めました。


マジで、こんな状態で乗るの?

いい要素がまるでないじゃん!!



さらに追い打ちをかけるような事実が発覚。
今から出走するレース、スプリントの中では長めの600m!!!!!
これまでに19回、ラクダ・レースで乗っているけど、600mは初めて。
一度1000mで出たことはあったのだけど、ラクダがすぐに逆走して(失格)
コースの内側に入って止まったので、今回が事実上最長になる。



つ・ま・り・!危険にさらされてる時間が、今までで一番長くなる!


そりゃあね、胃も痛くなるっつーもんですよ!それぐらい怖い。
なら、やらなきゃいいじゃんって思うでしょ?
ほら、喉もと過ぎればなんとやら!



スタート位置まで機嫌良くラクダは歩いてくれた。
下手したらこの時点で「何か」が起きても不思議ではない。



究極の緊張感がしばらく続き、そしてゲート・イン!



そして、スタート!




ある程度は予想と言うか、覚悟してたのだけど、話にならない揺れ!
幸いラクダはまともに走ってくれているけど、自分の現在位置の
確認なんかよりまずは、てめえの安全が第一!!
ムチですか?使うわけないでしょ!
ムチを使うと言うことは、片手で、つかまってなくちゃならない!
そんな恐ろしい事してどうするの?って感じ。
ましてや早く走れば、揺れは倍増!



両腕の筋力を200%?使った状態がしばらく経てば感覚がなくなってくる。



もうだめだ、落ちる・・・・。



そう思った時に、コースの内側にある目印の看板が目に入った!



えーーーーーーーー!


あと、残り400m、、、、、、、、。



まだ3分の1しか来てないのか、、、。



もう落ちてもいいや、という諦めと、落ちちゃダメだという気力が
交互にやってきたのだけど、結局600mの間に3回「死んだ」と
思いながらもなんとかゴール。ふぅ、、、、。無事で何より。
結局7頭の出走中で7着。そりゃ、そうだ。



けど、もうコリゴリ。金輪際、もう2度と、ラクダ・レースでは乗らない!危な過ぎる。


「No more camel race in my life !」そう決めました!



この結果にリッキーはどう思ったかと言うと、これがまた大満足!


初出走のラクダが、騎手を振り落とすことを経験すると、次回も
振り落そうとする可能性もあるだろうし、決して良くない。



とにかく、ラクダが最後まで、騎手を乗せたまま走りきること、
何があっても落ちないことが、暗黙の了解で僕に求められていて、
一応落ちずにはゴールを迎えたからね。



初出走のラクダに着順までは誰も求めない。


さっきのピーターからも、良くやったね、みたいなことを言われたのだけど、
全然そんな気はしない。ただただ、怖かった。



そして両腕の筋肉はパンパン、激しい揺れで、腰と背中に激痛が走る。



めちゃくちゃ、参りました。



ほとほと疲れて、安堵のひとときを満喫している時に、リッキーがやって来た。



「次も乗ってくれるよな?」




えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


★次回予告:「ストライキ!」

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