★★見たことあるラクダ!-連載!ラクダ・レース遠征記(19)




ウィントンの競馬場では、見たことのあるラクダを見つけた。



といっても、トラックに貼りつけられた看板に描かれたラクダ!



この連載の初めの方で触れたのだけど、酒屋チェーン店である
「Thirsty camel」(喉の乾いたラクダ)のイメージキャラで
とても可愛いラクダなんです。



すぐにピーンと来ました。チームのスポンサーになってるんだ。
ラクダなだけに!なんて分かりやすいんでしょう!




そのチームのオーナーと友人のピーターが話をしていたのだけど、
ピーターが僕に聞いてきた。「レーシング・パッド乗れるよな?」って。



レーシング・パッドというのは、通常の鉄製の鞍(くら)ではなく、
軽量化のために、ベルトで出来ている鞍。
経験がないとちょっと乗るのに厄介な鞍なんですよ。



僕は以前に何度か経験があるので、「乗れる」と答えました。



どうやら、そのチームのオーナー(リッキー)が乗り手を
探しているとのこと。



ついさっき、落ラクダを目のあたりにしてるので、半分
「乗れなくてもOK」気分でいたのだけど、とても困ってるらしい。



というのも先ほどのレースで騎手が落ラクダしてケガしたため、
彼のチームにはジョッキーがいないという事態になったとか。
「エーーーーッ!さっきの事故、あんたのラクダだったの?」って感じ!



「頼むから乗ってくれ」と懇願が始まった。



スポンサーが付いてたら、ジョッキー不在で出走しないなんてことは
あってはならないだろうから、リッキーの心中を察することは出来る。



ラクダの張本人のラクダに乗るのなら、丁重にお断りするべきと
思って聞いたら、どうやら違うラクダの様だ。



ならばいいかな、困ってるみたいだし、俺で役に立てるなら、と決心!



ところが、「ちょっと待ってて、練習するからラクダを連れてくる」と
言い放ち、リッキーはラクダの元へと向かった。



「練習?」。どういう意味?




えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!



なんと、そのラクダ、今回が初出走なんだと!



聞いてないよーーーーーーーーーーーーーーー!




ラクダ・レースでラクダが暴れて落ラクダが起こるのは、大抵
初出走のラクダだったりするし、自分もそれで落ちた経験があるので、
いやーな予感がしました。



人間を乗せて一度も走ったことがないラクダが、大勢の観客の前で、
ショットガンによるスタート合図で、どう行動するか。
普通に考えると、恐ろしいったら、ありゃしない。



まあ、でも乗りかかった船だし、リッキーは機嫌良さそうだし。


そして、狭い囲いの中で乗り込んだ。



囲いの中なら暴れて走り出したり出来ないから!



ムチも使われるのが初めてのようだったので、これまた試しに使ってみることに。




うーん、不安がどんどん倍増していきます!




ちなみに、このラクダの名前は「What for」。



日本語ならさしづめ、「何のために?」。



僕にはとても皮肉な名前に聞こえました。



さあ、無事に乗り切れるかな?


★次回予告:「地獄」



★★平素は当店のご利用を本当にありがとうございます。

お知らせが二つほどありまして!



いいお知らせ?と残念なお知らせ?が。



こう言うことは悪いお知らせを先にして、いいお知らせで
締めくくるのがいい様なので、そのように致しますね。



さて、ご愛顧頂いてきたラクダ雑貨専門店ですが、
これ以上の存続について断念する決断を致しました。



今月の末日を以て閉店させて頂くことになったのですが、
サーバー、ドメイン、メールアドレス、住所等が9月30日以降は
使えなくなってしまいます。



御注文に関しては、9月27日を最終とさせて頂きますことを御了承下さいませ。



当店で取り扱っているものは、オリジナルはもちろん、
国内で今後流通することのない様なものばかりです。



もし、まだお求めになってないもので、気になるものがありましたら、
この機会に是非お求め下さいませ。



そして、閉店に伴い、ミクシィや各ブログの更新も終了させて頂くことに致しました。



現在、ラクダ・レース遠征記としてほぼ毎日更新しておりますが、
9月末日にその遠征記の最後の記事をアップするように致しますね。
当店の店長日記の最後として相応しい、遠征の最後の記事となる予定です。



そういったわけで、これまでご愛顧頂いた当店や、ご愛読頂いてきたブログの
更新を終了するのはとても残念です。(ブログに関しては記事は残しておきますね)



ご迷惑をお掛けして、本当に申し訳ありません。




さて、いいお知らせ?は当社から発行しているポストカードブックに
収録されている作品が、お陰様で、あるコンテストで写真賞を
受賞することが出来ました。(一般の方の投票によるものです))



主催者側のサイトではまだ公になっていないので、ここでは控えますが、
後々、ブログなどでご案内させて頂きますね。



当店の存在意義や、ポストカード・ブックの発行、オリジナル商品の製作など、
これらは全て、ラクダという動物について少しでも関心を持つきっかけに
なってもらえたらというところから始まった取組みです。



そういった意味で、ラクダの写真がコンテストで受賞したということ、
一般の方から支持を得られたということは撮影者冥利に尽きますし、
発行元・発売元としてもとても誇らしく思っております。



全ては「ラクダの広報活動」と思えるように店舗やサイト・ブログなどの
運営をしてきましたので、今回の受賞は、一つのいい結果として
受け止めることが出来るのではないかと思っております。



もし、日本に「ラクダ界」なるものがあるなら、自分こそが
それを背負って行きたい、もしくは牽引していきたいと長らく思っておりました。
今回の受賞をきっかけに、ラクダと言うものが再認識されたり、正しく認知されれば
一定の役目を終えることが出来るかもしれないと考えております。



まだまだやり残していることがたくさんあることは分かっているのですが、
諸事情を御理解いただければ幸いです。



今後もラクダが自分にとっての「核」であり「軸足」であることに代わりはありません。
ですので、何らかの形でラクダと関わっていければと思っている次第です。



皆様にとって「ラクダ」という動物が、いつまでも特別な存在であるよう、
強くお祈りしております。



全てのラクダ好きの皆様へ

〜Camels make you happy ♪〜


長い間、ありがとうございました!




九月吉日 

Camel Driver 白井 修


ラクダ雑貨専門店 Happy Camel
http://www.happy-camel.co.jp

ひとこぶラクダ.com
http://www.hitokoburakuda.com