★ラクダ・レース、スタート!- 連載!ラクダ・レース遠征記(40)
ここTaraでのラクダ・レース当日の朝は、慌ただしかった。
前日のミーティングでは、朝一番に警察による呼気テストがされると
説明を受けていたから。そう、アルコールチェックなんですよ。
騎手も、ラクダを連れて行くハンドラーもアルコールが検知されると
参戦出来ないという規則らしい。
僕は前夜にビール少々、バーボン・コーク少々を飲んだ程度なので、まず大丈夫。
それが済んで、いつものように救急車が揃うと、いつでもレースは
始まる状態になるので、皆で待ってたのに、結局、呼気テストはなくなった。
プログラムに書かれている時刻まであとわずかだったので、慌てて乗り込む。
そう、なんと、第1レースの600mの予選から出走することになってるんです。
僕のゲートは2番で、時計回りに回るコースの内側から2番目。
つまり、どちらかと言うとインコース寄り!600mの距離でインコースは有利!!
でもね、フェンスを乗り越えちゃったという事実を知っているんですよー。
インコース寄りってフェンスにめちゃくちゃ近いじゃん!
でも、事前にもちろん対策は考えてあった。
僕の乗るラクダは、どうもムチに正しくリアクションをしないらしい。
下手にムチでラクダをコントロールしようとすると、また場外へ行きかねないね、
ということで、一切ムチは使わない方向で、ラクダのオーナーと合意。
まあ、僕も体調が完全ではないし、ラクダの脚の運びに上手く
同調することだけに集中することにした。
僕の左側の2頭目には、僕の乗るラクダのオーナーが出走。
つまり、僕の乗るラクダと、オーナーの乗るラクダは顔見知り!
上手くそのラクダを追う形になれば、いい線いけるかも、という淡い期待もあった。
そして、スタート!
「えーーーーーーーーーーーーーーーーー?」
「こんなにも乗りやすいのか?」
拍子抜けするくらいに乗りやすい!揺れもとても少ないし!
鞍も、細部までよく考えて作られてるからか、足にも腕にも負担は少ない。
しかも、当初の予想をいい意味で裏切って、ラクダはまっすぐ走ってくれた。
自分の現在位置を確認しながら、ラクダのリズムに合わせる♪
前回はあれほど怖く、長く感じた600mがあっという間で、
「もう少し乗っていたいなあ」と思いながらゴール!
結果は3着! 決勝へ行けます!
ここのラクダ・レースでは、1レース終わるごとに、そのレースの表彰式が行われる。
最後にまとめてすると、観客に分かり辛いし、ラクダが多く入り乱れるからでしょうね。
表彰式には、ラクダも一緒に出席するし。
といっても、ナレーションがされて、リボンと、賞金の入った封筒を貰って、主催者と
握手して、写真撮影に応じる程度なのだけど。
慣れてる人なら、リボンを広げて見せたりして写真撮影に応じるのだけど、
そこはそれ、僕の場合は、そんなに慣れてませんから・・・・。
手には、リボンと賞金の入った封筒を持ってるんですけどね!
★次回予告:「400m 予選!」
ラクダ雑貨専門店 Happy Camel
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